出産や介護を理由に会社を退職してしまうと、次に再就職しようとしても、正社員での就職が難しくなったり、収入が大きく減少してしまう可能性が高くなります。
パートタイマー、アルバイトの方でも受給要件を満たしていれば、育児休業給付制度と介護休業給付制度が利用できますので、育児・介護を理由に退職を決意する前に、制度の利用を検討しましょう。
育児休業給付
下記の育児休業給付の受給要件を満たしている方が、育児休業を取得したときは、育児休業給付金が支給されます。育児休業を取得している期間は、健康保険の保険料と厚生年金の保険料は労使とも免除となります。
育児休業は、2017年3月の「育児・介護休業法の改正」で、子が1歳6か月を過ぎても育児休業が必要な場合は、2歳まで再延長できるようになりました。
また、育児休業は、申し出をすれば、男女を問わず取得できます。
育児休業給付の受給要件
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育児休業を開始した日以前の2年間に、雇用保険の加入期間が12か月以上あること:雇用保険の加入期間とは、出勤日数が11日以上ある月を加入期間1か月として計算します。
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育児休業給付中に退職を予定していないこと:育児休業給付は、育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付金です。
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有期雇用労働者については、上記の要件に加え、同一の事業主のもとで1年以上雇用が継続していて、かつ、子が1歳6か月までの間に労働契約が更新されることが必要です。
育児休業を開始した日以前の2年間に雇用保険の加入期間が12か月に満たない場合でも、第1子の育児休業や本人の疾病等があるときは、受給要件が緩和されて受給要件を満たすことができる場合もあります。
育児休業給付金の支給額
育児休業給付金の1か月の支給額は、休業開始時の賃金日額×支給日数(1か月の日数)の67%で算出されます。
育児休業開始から6か月が経過したときの1か月の支給額は、休業開始時の賃金日額×支給日数(1か月の日数)の50%で算出されます。
賃金日額は、原則として育児休業開始前の6か月の給与総額(基本給、各種手当、通勤手当を含めた総額 ※退職金、臨時の賃金、年3回までの賞与は含まれません)を180で割った額となります。
支給額には上限と下限が設定されており、毎年8月1日に変更されます。
育児休業給付金の支給期間の延長
子供を保育所に預けられないなど、やむを得ない理由がある場合は、育児休業給付金の支給期間を延長することができます。
延長期間は、元々1歳6か月まででしたが、現在は最大2歳に達するまで支給を受けられるようになりました。
ただし、支給期間の延長には条件があります。
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保育所に預けたくても預けられないといったやむを得ない場合
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配偶者が死亡したときや、負傷や疾病などで養育が困難になったとき、または6週間以内に出産する予定がある場合や、産後8週間を経過していない場合
介護休業給付
下記の介護休業給付の受給要件を満たしている方が、両親など一定の親族を介護するために介護休業を取得したときは、介護休業給付金が支給されます。
介護休業は、労働者が申し出をすれば取得できます。
介護休業給付の受給要件
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介護休業開始前の2年間に、雇用保険の加入期間が12か月以上あること:雇用保険の加入期間とは、出勤日数が11日以上ある月を加入期間1か月として計算します。
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介護休業を開始する時点で、介護休業中に退職を予定していないこと。
介護休業開始前の2年間に、疾病・育児等により引き続き30日以上の賃金の支払いを受けることができなかった場合は、その日数を2年に加算できます。(休業開始日前4年を超える場合は4年が限度となります。
介護休業給付の支給対象となる介護
介護休業給付金は、下記の要件を満たす介護休業について、支給となる同じ家族について93日を限度に3回までに限り支給されます。
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負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護(歩行、排泄、食事等の日常生活に必要な介護をすること)を必要とする状態にある家族(配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫)を介護するための休業であること。
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介護休業を行う期間の初日および末日とする日を明らかにして会社に申し出を行い、実際に取得した休業であること。
介護休業給付金の支給額
介護休業給付金の支給額は、休業開始時の賃金日額×支給日数の67%で算出されます。
賃金日額は、原則として介護休業開始前の6か月の給与総額(基本給、各種手当、通勤手当を含めた総額 ※退職金、臨時の賃金、年3回までの賞与は含まれません)を180で割った額となります。
支給額には上限と下限が設定されていおり、毎年8月1日に変更されます。
また、支給対象期間中の賃金の額と介護休業給付金の合計額が、賃金日額×支給日数の80%を超える場合は、超えた額が減額されて支給されます。
まとめ
今回は、育児休業給付と介護休業給付の制度について解説しました。
育児休業給付と介護休業給付の受給要件は、休業開始前の2年間に雇用保険の加入期間が12か月以上ある方です。
特に介護休業給付制度については、認知度も低く利用者も少ない状況です。制度の受給要件を満たしている方で家族の介護で休業しないといけなくなったときは、介護休業給付制度の利用を検討しましょう。
以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も、働く人に知っておいてほしい様々な情報を掲載していきます。